【自作PC】GeForce RTX2070を選ぶまでの紆余曲折 その1 | 予算20万円で初心者の自作パソコンまとめ03


Quadro vs GeForce

ELSA Quadro RTX 8000
MSI GeForce RTX 2080 Ti
GAMING X TRIO

GPUについて調べると、多くのサイトでクリエイター向けとしてQuadroが紹介されていた。GeForceはゲーマー向けと紹介されていた。QuadroとGeForce。これらはそれぞれ別のグラフィックス APIと呼ばれるものを採用している。メジャーなグラフィックスAPIはOpenGLとDirectX。QuadroはOpenGLに、GeForceはDirectXにそれぞれ最適化されている。OpenGLに対応しているソフトは3D CADや映像編集、画像編集に関するもの。DirectXは主にゲームに対応している。それ故、Quadroはクリエイター向けということになる。GeForceは主にゲーム向けということらしい。

QuadroGeForce
用途3DCADや映像編集、画像編集主にゲーム
最適化されているAPIOpenGLDirectX

Unreal Engineはどちらを好む?Quadro or GeForce

RTコアを搭載したことにより、レイトレーシング能力に大幅な向上が見られる。
ゲームといえばDirectX。であればゲームエンジンでの作業もDirectXに最適化されている方が有利か。

今回PCを自作する目的は、いくつかのソフトウェアを使用するうえで最適な環境の構築をすることにある。そのソフトウェアのひとつがUnreal Engineだ。基本的にはゲームを制作するソフトウェアなのだが、これを用いて建築CGアニメーションを制作することもできる。このアニメーション制作が僕の主な作業となっている。今後はVRコンテンツ制作も考えている。

さて、このUnreal Engineが最適化されているAPIはどちらだろう。一応どちらもサポートしているようだが。

QuadroはRTコアを搭載したことにより、レイトレーシング能力に大幅な向上が見られる。

一方、GeForceはDirectXにそれぞれ最適化されているので、ゲームをプレイすることには向いている。であればゲームエンジンでの作業もDirectXに最適化されているGeForceが有利か。

SketchUpはどちらを好む?Quadro or GeForce

もうひとつ、よく利用するソフトウェアがある。SketchUpだ。主にモデリングする際に使用している。こちらはOpenGLに最適化されているようだ。ただ、現状Macに搭載されているGeForceでSketchUpを使用しているのだが、ほぼ不都合を感じていない。拡大時に表示が不正になることを除いては。

Thea Renderはどちらを好む?Quadro or GeForce

ベンチマークテストにて最上位となったのは
GeForce GTX TITAN X

CGのレンダリングには主にThea Renderを使っている。こちらはOpenGL、DirectXの両APIに対応していた。このソフトウェアはGPUレンダリング機能を搭載しているのだが、その機能を利用するためにはCUDAインストールする必要がある。

Thea Renderサイトでベンチマークテストの結果を見ると、一位はGeForce GTX 1080 Tiだが、これは8枚使っての結果になる。グラフィックボード1枚のみでのベンチマークテストにて最上位となったのはGeForce GTX TITAN X。

CUDAコア数で比べると?Quadro or GeForce

同価格帯でCUDAコア数を比較した場合、GeForceに軍配が上がる。

Quadro、GeForceそれぞれの最上位モデルでCUDAコア数を比較した場合、ほぼ同等のようだ。ただし価格はQuadroの方が圧倒的に高い。

QuadroGeForce
製品名ELSA Quadro RTX 8000MSI GeForce RTX 2080 Ti
GAMING X TRIO
価格(2019年3月) ¥829,670円¥177,690円
CUDAコア数46084352

同価格帯でCUDAコア数を比較した場合、GeForceに軍配が上がる。

Quadro GeForce
製品名 ¥107,500 ¥102,790
価格(2019年3月) ¥107,500 ¥102,790
CUDAコア数 1792 2944

メモリ数で比べると?Quadro or GeForce

同じメモリ容量で比較した場合、
GeForceの方がお買い得だ。

Quadroには48GBものメモリを積んだモデルがある。価格は80万を超えてくる。一方GeForceでは11GBのものが最大のようだ。価格は18万弱か。

QuadroGeForce
製品名ELSA Quadro RTX 8000MSI GeForce RTX 2080 Ti
GAMING X TRIO
価格(2019年3月) ¥829,670円¥177,690円
メモリ48GB11GB

同じメモリ容量で比較した場合、価格差はどれくらいになるだろう。例えば8GBで比較した場合、上位モデルで見るとQuadroは15万弱、GeForceは11万強といったところか。

QuadroGeForce
製品名ELSA Quadro RTX 4000MSI GeForce RTX 2080
DUKE 8G OC
価格(2019年3月) ¥146,695円¥112,800円
メモリ8GB8GB

同価格帯で比べると?Quadro or GeForce

今回パソコンを自作するにあたり、その予算を20〜30万程度と考えている。よって、グラフィックボードにかけるコストは10万前後に押さえておきたい。この価格帯でのそれぞれのモデルを調べてみる。

Quadro GeForce
製品名ELSA Quadro P4000ASUS ROG-STRIX-RTX2080
価格(2019年3月) ¥107,500 円 ¥108,107円
発売年 2017 2018
CUDAコア数 1792 2944
メモリ GDDR5 8GB GDDR6 8GB

CUDAコア数はGeForce優位だが、他の項目はさほど変わらないようだ。この価格帯で、8GBメモリ搭載のQuadroモデルがあったのは意外だった。

Quadroの優位性とは?

価格を度外視し、最上位モデルで比較すれば、Quadroの性能は圧倒的だろう。また、ソフトウェアによってはQuadroでのみ動作認定が取れていたりするので、その場合はQuadroを選択することもあるだろう。ただし、僕の使用しているソフトウェアにはQuadroでのみ動作認定されているといったものはない。

結論 GeForceを採択

これまでQuadro搭載のパソコンを使用したことがない。もし使用したことがあれば、使用感という数値化できない特別な項目ができ色々と迷ったかと思う。逆に迷わず現状維持でQuadroを選択したかもしれない。いずれにせよ、僕にとって重要な項目はコア数だった。そしてそれがGeForceを選択した理由だ。

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