初めての自作パソコンの制作を、どうやらこうやら終える事ができた。
最初はとても不安だった。不安要素の多くが初期不良トラブルに起因しているものだ。だが、不安の原因がわかっていたのでそれに対処する方法を考え、自作パソコン制作へと舵を切った。
今一度、これまでの制作過程を振り返りたい。
完成までの道程を振り返る
パーツ構成および購入金額
最終的には、パソコンを自作することにしたのだが、その理由は主に二つ。
- メーカー製パソコンで、ある程度のスペックを搭載したものは割高に感じる。
- 自作とした場合、今後パーツの交換が容易だ。
価格と将来対応。この二つがパソコンを自作するに至った主な理由となる。
購入時期は2019年3月。
合 計 | ¥191,183 | |
CPU | Ryzen 7 2700X | ¥34,966 |
GPU | GV-N2070WF3-8GC (GIGABYTE) | ¥59,980 |
メモリ | OCMEMORY OCM2933CL16D-16GBNH | ¥16,380 |
SSD | WD Black SN750 NVMe WDS500G3X0C | ¥15,800 |
HDD | SEAGATE ST6000DM003 | ¥11,640 |
マザーボード | GIGABYTE B450 AORUS PRO WIFI | ¥13,980 |
電源ユニット | ANTEC NeoECO Gold NE750G | ¥11,800 |
ケース | Thermaltake TT Premium A500 TG | ¥26,637 |
最初に決めたパーツはグラフィックボード
最終的に選んだGPU規格はGeForce RTX2070。
GTX10シリーズではなくRTX20シリーズを選んだ最大の理由は、RTXシリーズにはリアルタイムレイトレーシング技術が搭載されていることだ。CGアニメーション制作の今後を考えるとき、もっとも惹かれた技術だ。
GeForce RTX2070を選ぶまでの紆余曲折 その1
これまでQuadro搭載のパソコンを使用したことがない。もし使用したことがあれば、使用感という数値化できない特別な項目ができ色々と迷ったかと思う。逆に迷わず現状維持でQuadroを選択したかもしれない。いずれにせよ、僕にとって重要な項目はコア数だった。そしてそれがGeForceを選択した理由だ。
GeForce RTX2070を選ぶまでの紆余曲折 その2
RTX2080にすべきか、それともRTX2070すべきか。決めあぐねていた。NVLink機能の搭載は今回見送ることとしたので、迷うべき項目は一点。CUDAコア数だ。これは迷ったところでどうにかなる問題でもない。よって、後悔の少ない上位モデルを購入したほうが良いだろうと、RTX2080に気持ちが傾いていた。
そんな折、たまたまNTT-X Storeを覗いてみたところ、RTX2070がセール価格で売られていた。僕は衝動的に思わず購入してしまった。RTX2070を。
購入したグラフィックボードはこれ。GV-N2070WF3-8GC (GIGABYTE)
CPUはRyzen 7 2700X
今回、CPUを選ぶにあたりいろいろと迷走したのだが、最終的にはRyzen 7 2700xを選ぶこととなった。振り返ると、性能的にも迷う要素はないと思うのだが、それでもCore i7-9700Kに惹かれふらふらとしてしまった。迷走の原因はいくつかあるとは思うのだが、おおよそ次の2点に尽きるのではないかと思う。ひとつめは印象情報に惑わされてしまったことと。もうひとつは根拠のない不安に苛まれたこと。
パーツ選びはいろいろと迷うことは多い。ただ、いずれにせよ、基本は性能情報だ。そこにフォーカスを絞って情報収集する。そこに徹すれば良いのだ。
マザーボードはGIGABYTE B450 AORUS PRO WIFI
身の回りにある全てのものは、きちんとしたデザインが貫かれたものであってほしいと思う。もちろんこれは理想であって現実的にはそういった状況とは程遠い。ただ少なくともある程度コストをかけるならば、相応の所有欲を満たす性能と性能を取り込み昇華させたデザインが実現されたものを求めたい。
Ryzen 7 2700Xにぴったりなメモリーは
最終的にこのメモリに決めた。OCM2933CL16D-16GBNH。OCなしで標準メモリクロックのDDR4-2933。定格電圧は1.2V。SPDには「DDR4-2933」が入っており、BIOSの設定なしでのDDR4-2933の起動が可能となっている。OCで実現できる性能には及ばないが、発熱は抑えられる。消費電力も抑えられ、長期的に見ればパソコンの寿命に寄与してくれるのではないだろうか。おそらく。
電源ユニットはANTEC NeoECO Gold NE750G
決めては評判が良さそうだったから。端的に言えばそれだけだ。
一応これまでに挙げた選定項目に沿って検討はした。はじめに容量の計算を行った。結果から750W程度はあったほうが良さそうだった。80PLUS認証のグレードはGold以上。ここ記載していないが確かファンについてもいくらか検討したように思う。規格については迷いなくATXとしていた。ケーブルについてもフルプラグイン、もしくはセミプラグインとしていた。このような選定項目を基準として、電源ユニット候補を次々と篩に掛けていった。しかしながら篩としては目が粗かったのか、これらの項目を網羅した電源ユニットはいくつもあった。
基準を満たしたいくつもの電源ユニットの仕様などを見比べながら、どの電源ユニットを購入すべきか決めあぐねた。最終的には、多くのサイトで評判の良かったという理由でNTEC NeoECO Gold NE750Gに決めた。
ケースはThermaltake TT Premium A500 TG
このケースを見つけるまでは、パソコンを自作する意欲はかなり減退していった。「なぜ、こんなにもつまらないデザインのケースしかないのだろう」と。当初、CPUやGPUを選んでいるときは、とてもワクワクしていた。早く理想的なパソコンを組み上げたいと思っていた。各パーツを選び出し、最後にケースを選ぶ段に至り、あまりにも購買意欲をそそられないデザインに溢れた状況に、いきなり冷や水を浴びせられたかのように、ワクワクしていた気持ちが消沈していった。
このケースは、そのように消沈していった意欲に、もう一度火を投げ入れてくれた。それぐらいには優れたデザインのケースだと思う。
さあ、パーツの購入だ
初めてパソコンを自作するということで、心配事はいくつもあった。1番の心配事は、初期不良や相性などによる動作不良だ。他にも自作パソコンを所持していれば、持っているパーツと交換しながら、動作不良の原因を探っていけるのだが、なにせ、初めての自作だ。他のパーツなど何も持っていない。Macが2台あるだけだ。一応ドスパラに持ち込めば診断していただけるようなので、いざとなったらパーツを持ち込んで診断していただこうと考えていた。だが、パーツを持ち込むのも一苦労だ。
そのような不安を解消できるものがあるとすれば、それは保証だ。初期不良に対する保証があれば、いくらか不安を和らげることができる。この保証は通常2週間くらいなのだが、ちょっと僕には保証期間が短いなと感じていた。そこへきてワンズのAll One’s保証だ。保証期間が1年。これならずいぶんと安心してパーツを購入できる。惜しいことをした。ここでグラフィックボードも購入していれば・・・。
だが、CPUとマザーボードを購入した場合、POST起動までのチェックはしていただけるとのことだったので、いくらか不安は解消した。CPUとマザーボードの初期不良の懸念が解消されることはとてもありがたい。組み立ての最中、折々で起動チェックをおこなっていく予定だが、何かしたトラブルがあったとしても原因の特定が格段にしやすくなる。CPUとマザーボードが故障している可能性を除けるのだから。
いよいよ組み立てだ #1/2
M.2SSDをM2B_SOCKETに取り付けたのだが、よくよく仕様を見直してみるとM2B_SOCKETはPCIe 3.0 x2 までのサポートで、M2A_SOCKETはPCIe 3.0 x4だったことに気が付いた。WD Black SN750 NVMe WDS500G3X0Cは4レーンに対応しているので、M2A_SOCKETに繋げるべきだった。そのうちM2A_SOCKETに付け替えることにしよう。
いよいよ組み立てだ #2/2
パソコンの自作を考え始めたころ、性能には注目していたが、デザインにはそれほど頓着していなかった。ともかく建築CGパースのレンダリングやゲームエンジンでの建築CGアニメーション制作作業をより円滑に、より効率的に、より迅速に行うことのできる環境を構築すること。それがパソコンを自作するべき主たる目的だった。
だが、そのうちにデザインを注目するようになっていった。きっかけはマザーボードだった。「なぜ、もっとシンプルなデザインのボードがないのだろう」と。この後、パーツ選びにおけるデザインの比重は次第に恐ろしく増長していった。最後に選んだパーツはケースだったが、この頃には、デザイン的な欲求を満足させられないケースを選ぶことはできなくなっていた。
このように当初の思惑とは異なったパソコンを最終的には求めていた。だが、そのうよな経緯を辿りつつも、僕にとって、とても満足できるパソコンに組み上がった。
最後に
これにて「初心者の自作パソコン編」は終了だ。
パソコンの自作を考え始めたころ、性能には注目していたが、デザインにはそれほど頓着していなかった。ともかく建築CGパースのレンダリングやゲームエンジンでの建築CGアニメーション制作作業をより円滑に、より効率的に、より迅速に行うことのできる環境を構築すること。それがパソコンを自作するべき主たる目的だった。
だが、そのうちにデザインを注目するようになっていった。きっかけはマザーボードだった。「なぜ、もっとシンプルなデザインのボードがないのだろう」と。この後、パーツ選びにおけるデザインの比重は次第に恐ろしく増長していった。最後に選んだパーツはケースだったが、この頃には、デザイン的な欲求を満足させられないケースを選ぶことはできなくなっていた。
このように当初の思惑とは異なったパソコンを最終的には求めていた。だが、そのうよな経緯を辿りつつも、僕にとって、とても満足できるパソコンに組み上がった。
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